基本情報
- タイトル:振り飛車を一刀両断!右四間飛車エルモ囲い
- 著者:鈴木肇
- 出版社:マイナビ出版
- 発売日:2020年 6月 23日
鈴木肇アマについて
鈴木肇アマは元奨励会三段。第32期アマ王将、第72期アマチュア名人などのタイトルを持つつ強豪です。現在は将棋講師として「はじめ将棋教室、青葉はじめ将棋教室、両国将棋塾を運営されているそうです。
内容構成
発売日前のため詳細な内容は判明しておりませんが、将棋情報局編集部さんのツイートから内容を想像することができます。
目次について
帯に目次が記載されており、三間飛車、四間飛車に対する右四間エルモ囲いが解説されていることが伺えます。
序 章 本書の概要
もくじより
第1章 対石田流
第2章 対三間飛車
第3章 対四間飛車
第4章 序盤徹底考察編
第5章 実践編
第6章 右四間飛車の宿命
船囲いと右四間では面白くないと見られています。本書は船囲いよりも玉が堅いエルモ囲いを採用することによって、通説を覆す内容になっているものと思われます。
また、近年三間飛車の人気が上昇しているので、石田流、ノーマル三間飛車とそれぞれの章が設けられて対策を解説されているものと思います。
表紙の局面図からわかること
また、表紙の局面は第1図の形をしていることがわかります。
第1図は先手の石田流三間飛車に対して、エルモ囲いから☖6五歩と仕掛けています。
従来の船囲いと右四間の組み合わせは第2図の形ですが、第1図と第2図を比べたときに、第1図のエルモ囲いの方がより強く戦えるということを解説しているものと思います。
実際、水匠2という最新のソフトに第1図、第2図を1億ノード読んでもらったところ、形勢値は以下のようになりました。
- 第1図:評価値-228(やや後手指しやすい)
- 第2図:評価値-40(互角)
鈴木肇アマからのメッセージ
マイナビBOOKSの書籍紹介ページに、鈴木アマからのメッセージが記載されています。
凶暴すぎる居飛車急戦!…
本書は右四間飛車エルモ囲いの戦術書です。
右四間飛車エルモ囲いは名前の通り、右四間飛車とエルモ囲いを組み合わせた戦法で、対振り飛車戦における有力な急戦策です。
現在では、大橋六段や本田五段ら若手棋士の間でも多く採用されており、その優秀性はお墨付き。
本書ではテーマを「対▲石田流」「対▲三間飛車」「対▲四間飛車」や、相手が右四間飛車を警戒する指し方「対4→3戦法」「対いきなり△8八角成からの△4五角戦法」に絞り、徹底解説しました。
トマホークや三間飛車藤井システムの台頭により、対振りには堅さが正義の居飛穴時代は終わりました。
マイナビBOOKSの書籍紹介ページより
新時代の新急戦、右四間飛車エルモ囲いを習得しましょう。
本書のターゲット層
三間飛車が流行している背景を鑑みると、「振り飛車を一刀両断!右四間飛車エルモ囲い」は主に三間飛車対策に悩まされる居飛車党をターゲットに執筆された書籍と予想します。
本書の内容が広まって流行する可能性が高いため、三間(四間)飛車党も対策を考えておく必要があります。そういう意味では、三間(四間)飛車党も読んでおかなければならない書籍だと思います。